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文化祭前夜

僕は目黒にて行われたプロペラのワンマンライブに行きました。
客席は満席。
相変わらず熱いライブ。
僕は大宮でのライブを想像しながら一人でニヤニヤ。
僕が顔を緩ませている間にライブは無事終了。
ステージを降りたプロペラメンバーでドラムの庸平さんが僕のとこにやってきてくれたので大宮ライブの話をすると
「俺も出たい。裕太郎がオッケーなら俺のスケジュールもオッケーのはずだし」と言うんです。
これは嬉しい展開、、、と思っているところに次に現れたのはベースの谷崎さん。
谷崎さんはプロペラのリーダーでもあります。
「そう言う話なら全員で行きましょう」
なんという事でしょうか、、結局、プロペラとして参加してくれる事になりました。
ほんと、プロペラの人たちはみんないい人。
僕が大好きな“大人”です。
                                              
                                               
プロペラと僕とで音楽室を使ってのライブペインティング。
改めてこれに決定です。
                                             
                                                
                                              
さて。
僕は初授業のとき持っていったカメラでたくさんの写真を撮ったんですけど、、、これがまたすごく良い。
僕の腕がいいと言う事ではなく,写ってる子供達が良いんです。
眺めているだけで僕は嬉しくなってしまう。
                                              
                                             
段ボールに寝転がって絵を描く子共達と描いた絵。
クレヨンや上履き。
おどけてはしゃぎ回る子。
真剣な顔した子。
                                              
気がつけば400枚ほど撮ってて自分でも驚きです。
僕はこの様子を他の先生や子供達のお父さん,お母さんにも見て欲しいな、
これからはじまることの“始まり”を見ておいて欲しいな、という願いを込めて写真をスライドでまとめたDVDを作りました。
                                                  
このDVDには音楽もつけています。
その中の1曲。
AMADORIの「光〜大切にすべきはその手」
とても素敵な曲です。
                                              
(*ここに歌詞を載せたいくらいですが、、著作権などよくわからないので載せません。
 機会があったらぜひ聞いてみてくださいね。)
                                             
AMADORIとは知り合って一年くらい。 
僕はしょっちゅう彼女のライブで絵を描いてます。
僕らの間ではAMADORIとKADOだからユニット名はAKADORIだなんて言ってます。
                                                 
そのAMADORIに曲の使用を許可してもらうためにDVDを見てもらいました。
彼女は快くオッケー。
僕は秋に行う大宮ろう学校でのライブの話もしました。
すると「私も出たい。」と。
でも、彼女は今年の春にメジャーデビューしたばかりでスケジュールはキャンペーンやライブが埋まっています。
「スケジュールは大丈夫?」と訪ねると
「ちょっと待ってて」
それから数十分後。
「その日の予定はキャンセルしてもらったから大丈夫!」
なんと彼女は所属事務所に自ら掛け合い、大宮ライブのためにスケジュールを空けてくれたんです。
僕はこの事をすぐに大宮ろう学校の先生に伝えました。
先生も大喜びです。
当初の予定よりもパワーアップした内容になったんで、僕は先生に「なんとか体育館で出来ないでしょうか」と打診したところ、先生も尽力を尽くしてくれてなんとか体育館でやれることになりました。
                                                             
プロペラとAMADORIと僕とで体育館でのライブペインティング。
これにて最終決定。
                                              
結局、僕にとって最強メンバーが集まってくれました。
みんなどうもありがとう。
                                             
                                              
数日後の晴れた日。
AMADORIはさらにスケジュールを空けてくれ、下見がてら僕と一緒に大宮ろう学校に行きました。
学校につくと早速、先生とAMADORIと僕は体育館へ。
演奏する場所や電源の確保、音響機材をどうするか、などの打ち合わせをした後、AMADORIと僕は教室へ招かれました。
事前に子供達全員と先生たちの分のDVDをお土産に持っていくことを伝えていたんで
生徒を代表して小学部高学年の子達が待っててくれたんです。
一瞬、僕の事、覚えてくれてるかな?なんて不安になりましたけど、みんなちゃんと覚えてくれて
DVDをプレゼントするとみんなとっても喜んでくれました。
先生がみんなに「今度の文化祭に来てくれるAMADORIさんです」と紹介してくれ
彼女が歌手である事を伝えるとみんなは物珍しそうにジーッと見ています。
一人の女の子が「サインしてください」と言うと僕も私もとみんなが集まってきました。
教室はいつの間にかサイン会。
なんだか見てて面白かったです。
この子達はとにかく人なつっこいと言うか屈託がないというか、、、。
AMADORIも嬉しそうにサインしてました。
(ついでにAMADORIのサインの下に僕のサインもしときました)
                                                            
                                             
                                              
この時、僕は以前、N先生と話した事を思い出していました。
ろう学校の子供達はとっても明るくて元気。
でも、それはたくさんの人に見守られてる今だからかもしれない。
守られている状況とは、見方を変えれば閉鎖的な世界。
全ての子達はいずれ社会に出て、ある種の厳しい現実に直面する。
この子達に社会で生きていくための力を身につけて欲しい、、。
                                             
現実社会とは「音のある世界」です。
当然、「音のない世界」もありますがそこは「音のある世界」よりも狭い。
両者がそれぞれの世界を持ち、互いに尊重しつつも、その間には未だに壁があります。
年々その壁は低くなってきていると思いますが、、それでもまだまだ厳しい状況です。
                                              
僕は、音楽も絵も声も手話も、
それはたんなるそれぞれの“個”を活かした”手段”だと思っています。
それぞれが持つ“手段”が違うだけで心は同じ。
僕らは“ろう者”という生き物でも、“健聴者”という生き物でもない。
手段の違いは“個”の違い。
みんな同じ“人”です。
                                             
僕は絵で表現する。
裕太郎さんやAMADORIは歌で表現する。
プロペラのメンバーは楽器を演奏して表現する。
表現手段は違えど、そこに共通するのは、「人が人に向けて心を放つ」と言う事。
                                              
完成した絵や、CDでは伝わらない事がライブにはあるような気がします。
僕は人の心にある[思いを伝える力」と「思いを受け取る力」を信じたい。
                                              
このライブで子供達が何かを感じてくれたら僕はとてもうれしい。
子供達だけではなく文化祭に来てくれる全ての聞こえる人,聞こえない人に。
もちろん僕自身も何か感じたいと思っています。
もし、そこでみんなが「聞こえる,聞こえない」を超えて何かを共感できたなら
そこに子供達や僕らの未来があって欲しいです。
                                             
                                              
僕の役目はこの子達の放つ光を広い場所に持っていく事。
そして外の光を持ってくる事なのかもしれません。
                                                  
                                           
準備は整いました。
あとはライブを待つばかりです。   
                                              
              
                                             
                                                                               
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さて。
駆け足でしたが、ここまでがこれまでの経緯。
やっとリアルタイムに追いつきました。
大宮ろう学校文化祭でのライブは10/30日。
                                             
参加される方は笑顔を持ち寄って。
                                              
参加できない方には出来るだけいろんな角度からドキュメントしていくので
このRING BELLS"DOCUMENT"を見ていてくださいね。
                                             


2005-10-29 06:15  nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(1) 

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コメント 4

peter

大宮ろう学校の文化祭、いよいよ明日なんですね。
どうか、子供達のためにも、門さん自身のためにも頑張って下さい。
体育館でライブペインティングができるなんて、
門さんのお人柄を見るようです。
たくさんのアーティストの人に集まってもらってよかったですね。
見に行くことは残念ながらできませんので、このドキュメント、楽しみにしています。
by peter (2005-10-29 09:55) 

kawaguchi

ホントに、素敵な文化祭になる!って感じます。
いろんな人達の思いがつまっている・・・。
とても楽しみにしていたのに、そちらに伺うことができなくなってしまいました・・・ので、私もドキュンメント楽しみにしています。
この、文化祭が大成功に終わりますよう、心からお祈りします。
by kawaguchi (2005-10-30 09:33) 

かむう

門さん AMADORIさん プロペラのみなさん、文化祭おつかれさまでした!
今回は残念ながら足を運べなかったので、今回のドキュメントはもちろん、次の機会を楽しみにしています。
これからもステキな絵とメッセージをとどけてくださいね。
お会いできる日を楽しみに♪
by かむう (2005-10-30 18:45) 

大宮ろう学校に通う生徒の保護者

KADOさん,AMADORIさん,プロペラの皆さん。
楽しい時間をありがとうございました。
子供たちの楽しい声が体育館に響いていました。
AMADORIさんの透き通った声が心に染み入りました。
プロペラさんからは元気を頂きました。
本当にありがとうございました。
もし,もし,都合がつけば,また来年もお願いします。
by 大宮ろう学校に通う生徒の保護者 (2005-11-01 19:08) 

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