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お別れ会

僕がこの大宮ろう学校に来て2年。
今日は最後の授業です。
実際の授業は前回の大きな絵で終わりだったのですが、
今回は「お別れ会」。
  
完成した大きな絵を小学部のみんなで眺めました。
全員揃って見るのは今日がはじめてです。
改めて見る絵はとっても大きくてとってもにぎやか。
子ども達そのものです。
  
思えばこの2年間。
僕達は交互にたくさんのプレゼントを交わしていたような、、、
そんな日々でしたが、最後のプレゼントは僕からではなく、子ども達からでした。
長い時間をかけて作ってくれた「門さん新聞」
実は僕は去年の秋くらいからちびっ子記者にインタビューを受けていました。
「門さん新聞」には僕とちびっ子記者のやり取りの他に、ライブレポートやイラストも入ってます。
こんなにかわいらしい新聞を僕ははじめて見ました。
  
「みんなどうもありがとう」
  
  

  
さらに小学部全員が描いてくれた寄せ書きもくれました。
たくさんの言葉やたくさんの絵がいっぱいつまった寄せ書きです。
最後は子ども達一人一人と握手して、クラスごとに記念撮影。
みんな揃って「ありがとう」
そして「さようなら」
  
大宮ろう学校のみんな
またね
  
  
keep smiling
kado
  

[大宮ろう学校 N先生より。]

門さんとの最後の授業。
みんなで描いた絵を飾って、
その前で門さんの言葉を聞いて
寄せ書きを渡した。

初めて門さんが
手話で子どもたちにしゃべるのを
見た気がした。
2年間来ていたというのに。

あとで聞いたら
今まで意識して
手話で説明したりせず
直接やってみせるようにしていたそうだ。
説明すると理解力で
差が付いちゃうからって。

気付かなかった。
むしろ理解できる子のために
説明を入れなきゃ、っていつも思っていた。
私にとっては未熟な手話で
ちゃんと説明することの方が難しかった。

でもそこですでに
図工だというのに国語とか別の課題を
持ち込んでいたんだ。

ろう学校では
どんな時でも常に言葉の勉強がついて回る。
給食を食べる時でも「これの名前は?」
絵を描く時でも「これの名前は?」
そうしないと子どもたちの語彙が増えないから
経験に結びつけて一語でも多く覚えさせようとする。

でも道具の名前なんて知らなくても絵は描ける。

そこまで解放されていたから
子どもたちは心から楽しんで
伸び伸び絵が描けたんだなあ。
私もなるべく伸び伸びさせてるつもりだったけど
スタートから全然違ったんだなあ・・・。

言葉を覚えるのも大事だけど
たまには言葉のいらない世界で
伸び伸び自己表現出来る時間も必要ですね。

門さんありがとう。
門さんは立派な先生でした。
また遊びに来て下さいね。



1番大きな絵

晴天。
今日は大宮ろう学校、最後のお絵描き授業です。
何を描くかと言うと、小学部全員で描く共同画。
出来上がった絵は6年生の卒業式に体育館に飾られます。
  
広い会議室の壁を使って、大きな大きな模造紙キャンバスに
全員で描くんですけど、、、
小学部全員がいっせいに描くのは無理があるということで
1時間ごとに学年別に交代で描く事にしました。
  
絵のテーマは[好きな遊びで遊んでる絵」。
大きなキャンバスを広い広い広場に見立てて
そこでみんなが遊んでいる絵になればいいなぁという発想です。
  

  
  
子ども達は大きな絵を描く事にも、クレヨンで描く事にもずいぶん慣れた様子です。
サッカー、バスケット、ブランコ、野球、、、。
乗ってきた子は隙間を見つけて自由に好きな絵も描きはじめました。
ウサギ、クワガタ、アニメのキャラクター、虹、、、、
もちろん、「ぐるぐる」や「ピカッ」や「ビューン」も。
時間を持て余す子用に別に用意したキャンバスにも
あっという間に絵が埋まっていきます。
  

  
  
下書きも書き直しもない絵
お手本もモデルもいない絵
描くとこがなくなったらおしまいの絵
背伸びしたりしゃがんで描く絵
友達を押しのけて描いた絵
友達が譲ってくれたスペースに描いた絵
一人黙々と描いた絵
おしゃべりしながら描いた絵
控えめに描いた絵
悪ふざけして描いた絵

耳を当てるとワイワイガヤガヤにぎやかな声が聞こえてきそうです。
  

  
世界中のすばらしい芸術家をどんなに集めても
決して描けない絵。
世界中のどの国の子どもにも描ける
笑い声の聞こえる落書き。
  
丸一日かけて大きな大きな大きな絵は完成しました。
  



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