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三人で描く絵

文化祭でも素晴らしい歌を歌ってくれたAMADORI。
僕は時々、彼女が行うライブでライブペインティングをやります。
彼女が歌う歌、その日に集まってくれたお客さん、会場のムードを
即興で段ボールのキャンバスにクレヨンでスケッチしていきます。

12月、渋谷にある某ライブカフェにて行われたライブには特別なお客さんが来てくれました。
大宮ろう学校の生徒でダブルハンデ(聴覚及びそれ以外の障害がある)の子です。
彼はまだ高校生なので先生やお母さんと一緒にライブを見に来てくれました。

はじめてのライブ。
はじめてのライブカフェ。
周りは見知らぬ大人達ばかりで少し緊張しているようです。
まずは僕やAMADORIとお互いに自己紹介をして握手。

僕は学校以外の場所で大宮ろう学校の子に会うのははじめてです。
僕はずっとこういう展開を望んでいました。
聞こえる世界と聞こえない世界を繋ぐには
まずはお互いがお互いの世界に飛び込まなくてはなりません。
10月の文化祭ではAMADORIが飛び込んでくれて、
それに答えて今日、彼はこの場に飛び込んで来てくれた。
小さな出来事かもしれないけど、もしかしたらこれは大きな一歩になるかもしれません。

いつものようにライブが始まりました。
AMADORIが歌い、その後ろで絵を描く僕。

これまでの彼女のライブから浮かんだイメージは例えば恋人との別れや挫折の先に見える光。
いわば、スタートラインに続く光でした。
でもこの日のAMADORIの歌には何か、、強さと言うかたくましさと言うか、、これまでと少し違うものを感じました。
それは彼女自身の心境かもしれないし、僕の心境かもしれないけれど。
そして僕の頭に浮かんだイメージは「スタートラインから見えるその先」でした。
言い換えればそれは「旅立ち」。
旅立ちと言っても大冒険のはじまりではなく、小さくても確かな最初の一歩、、というような感じの旅立ちです。

ライブが終わると同時に絵も完成。

僕が彼のところに行くと彼の隣にいた先生がスケッチブックを見せてくれました。
そこには彼が僕の絵を見ながら描いた絵がありました。
僕の絵を模写したそうなんですが、
彼独特の描写と色使いで描かれたその絵はまさに彼のオリジナルでした。
僕の絵に彼が話しかけてくれたような気がして僕はとても嬉しかった。

彼と僕とAMADORIの3人はその絵にそれぞれサインを入れました。

素敵な絵をどうもありがとう。


2005-12-19 03:56  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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